K. Nさん 自分へのインタビュー


SBS3期生 K・Nさんの自分へのインタビュー
SBS3期生 K・Nさんの自分へのインタビュー

【SBSにたどり着くまで】

大学を出てから、色んな仕事をしてきました。
ほとんどが営業関係の仕事です。
簡単に列挙すると、高校生向けの教材の訪問販売、
人材派遣会社の企業向け新規開拓営業、
大手書店での、大学・研究者向けのルート及び新規営業、といったところです。
最初の訪問販売の仕事の後に1年半ほど、外交官になろうと思い、
勉強しながら学費を稼ぐフリーターをしていたこともありましたけど。

営業の仕事は、どれも体力精神共に酷使する仕事でした。
最初の訪問販売は、厳しいノルマと会社からの圧迫、
営業先での手厳しい対応等で、1年で同期が14人から3人に減りました。
そんな中で一応の成果を残していたのですが、やはり精神的な疲れから、うつ病になり退職しました。
その後外交官を目指して勉強を始めたのは、一種の現実逃避かもしれませんね(笑)

その勉強にも身が入らなくなって、やはり社会に出て働こう、
と思い選んだ先が、人材派遣会社の営業マンでした。
主に工場などの製造業や、物流会社の倉庫内作業に対してスタッフを派遣する、
という会社で、そういった企業のニーズを掘り起こし、スタッフを送り込み、
そしてそのスタッフの労務管理も行う、というような仕事です。
人と人を結びつける、といいながら、大変な激務でしたよ。
派遣するスタッフは、嫌になるとすぐに辞めます。
専門的な事務等、高度な技能が不要な単純作業が主な取り扱い業務で、
参入する企業がとても多い業界なので、大抵の人は複数の派遣会社に登録しています。

そのため、すぐに辞めても他の派遣会社からすぐに仕事が入ったりするからです。
しかも、何の連絡も無しに音信不通になったりするので、
その尻拭いが営業の仕事、というのが日常茶飯事でした。
派遣先の会社に謝罪に行っては怒鳴られ、すぐに代わりのスタッフが見つからず、
仕方なく自分で働いたこともあります。
毎日早朝から夜中までそんな調子で、ちょっと人間不信になって転職しました(笑)

その後、縁あって大手書店の営業の仕事に出合い、ここからSBSと繋がり始めました。

この仕事もやはり激務ではありました。
経営状態が悪くなって、社員を大幅に減らしてから採用されたので、社員の数の割には仕事量が膨大なのです。
性格的に真面目なところがあるので、
その膨大な量の仕事に真っ向から向かってしまったのがまずかったのかもしれませんが・・・
案外上司からの評価が高くなり、次々に大きな仕事を任され、
どんどん疲れが高まり、知らないうちにうつ病も再発していたのだと思います。
そんな時に、営業先の近畿大学で2期生のSさんの研究室に営業に行き、
少しずつ仲良くしてもらっているうちに、SBSの存在を教えてもらったのです。
ひたすら激務の営業の仕事を転々としている中で、「スロービジネス」という概念に衝撃を受けました。

【そもそもどうしてそんな厳しい仕事を選んだの?】

「やりがい」という言葉に惑わされたんでしょうね(笑)
厳しい環境の中でこそ成長する、とか艱難汝を玉にす、とかそういう言葉に惹かれていたのかも。
長く苦しんだ結果、どうやら違う方向に頑張っていたんだなあ、ということに気付きました。

結局書店での営業の仕事も、最後に体を壊して、
ふと目を覚ますと病院のベッドの上という結末を迎えて退職しました。
丸1日半寝ていたそうです。
辞めるときに、僕のことをいつも高く評価してくれた上司に、
「お前は人よりも遥かに真面目なんだから、それをもっと自覚したほうが良いよ。
お前が自分ではかなり手抜きしてるな、と思う位の働き方と、
他の人が真面目に働いていると感じる働き方が大体同じ水準だと考えると良いよ。
お前の場合はちょっと手を抜くくらいが丁度良い」
と言われたことが今も忘れられません。
随分自分を追い込んで頑張ってきたようです。

【SBSを知ってその気持ちが変わった?】

SBSを知って変わった、というよりも、
今までおぼろげながらに感じていたことの現物が示された、というような感じでした。

楽しく生きて良いんだ、苦労が美徳ではなく、苦手を克服するのが人生ではなく、
楽しいことに打ち込んで、それを一生の仕事にするのが人生なんじゃないか、という思いを強くしました。
丁度会社を辞めて時間のあった時に、新渡戸稲造の著作に出合い、
その中でも再三、「自分の好きなものを仕事にしなさい」という意味のことを言っています。
苦手なものに刻苦勉励しても成功する例は稀だ、同じ刻苦勉励するなら、好きなものに対してしなさい。
その努力を適当な職業に用いれば、10の成功をするのに、不適当な職業に用いると、

わずかに2,3の成功しか得ることが出来ないよ、ということを説いています。

色々遠回りして歩いてきたら、思いがけずにある時色んなものが繋がり始めた感じです。

SBSも新渡戸さんも、そういうタイミングを見計らって僕に語りかけてきたのかな、と思います。
自分の思い込みで突っ走り続けて、ようやく疲れてきた頃に、
「そろそろ人の話を聞く気になったかね?」
っていう感じで(笑)

【SBSでの目的って何かある?】

自分が自分らしく生きられる場を、自ら作り出す。
これが僕のSBSでの目的だと思っています。
誰かにその場を作ってもらうのではなくて、自分の居場所を自分で作る、というのが大切なのでしょうね。
その為に、色んな人に関わりながらその人間関係を基にして、自分の居心地の良い場所を作りたいですね。

みんなが心豊かに、平和に、愛情に満ちた穏やかな表情で生きていけたらいいのに、といつも思います。
みんなにこやかに生きようよ、のんびり楽しく過ごせたらそれで良いじゃないかって。

何でそんなに争うのかなあと小さな頃から思っていたのに、
気が付いたら自分自身が争いの中で右往左往していたんですよね。
本来の自分はもっともっと、のんびりと、のほほんとした人間なのに。
そのことに最近気付いて、そしてひどく傷ついていた自分自身を見つけて、
ようやく今自分と向き合って、傷を癒しているという感じです。
今は一人暮らしで料理に挑戦したり、自分の楽しみにどっぷり浸かってみたりして、
世界の平和は自分自身の心の平和から始まるんだということを再確認しています。
それを思い出して初めて外に向かって出て行けるような気がしてきました。
SBSは自分再発見の場であり、今まで土の中に埋もれていた自分という土台をもう一度掘り起こして、
そこに新たな建物を築く場所なんだと思っています。
スロービジネスクール公式サイト: K. Nさん 自分へのインタビュー
http://www.slowbusiness.org/article.php/200802_egumi_kadai_a