地球の裏側のエクアドルに暮らすSBS学生から
「スロー」についてのエッセイが届きました。
和田さんは、エコツアーのガイドから通訳&翻訳、
フェアトレード業務などをこなす多彩な人。
スローをどう捉えているのか聞いてみました♪
「スロー」は幸せの素
SBS1期生(南米エクアドル在住)和田 彩子
長らくナマケモノ倶楽部のスタッフをやってきましたが、
自分が「スロー」だなんて思ったこと一度もアリマセン。
あえて言うなら、エクアドルに来てから時間に「スロー」になったことくらいでしょうか。
(SBS中村コーチョーが乗る飛行機の出発時間に間に合わなかったのは痛恨のスローでした。)
なんて。
でも、今までの活動を通して今まで自分が大事にしてきたことは、つながりでしょうか。
人と自然。
人と人。
生産者と消費者。
同じ地球に住む人同士。
たとえばエクアドルは日本からとても離れているけれど、つながっている。
それは主に、鉱物で、石油で、バナナで、エビで。
普通は想像もしないと思うけれど、それはエクアドルの自然を破壊したり、
生産者を搾取するようなつながりだったり。
でも私はそうではないあたたかいつながりを作りたいと思うのです。
そのためには楽しいことばかりではないこともシェアしつつ、
ケンカしたり、笑ったりしながら、ゆっくり信頼関係を作り上げていくことが大切です。
「スロー」という言葉にはこういう意味が含められていると思います。
でも。
やっぱり、普段自分の生活を「スロー」だと思うことはありません。
けれども、「幸せだなぁ」と思う瞬間は、最近増えてきたように思います。
それは家事やら仕事やらにひと段落つけて、外に出て畑を散歩しながら、
夕飯のおかずを考えることができるときだったり、
家でとれる野菜と友人宅で取れるフルーツを交換したりしたときだったり、
娘が外に出た私を追いかけてきて、でこぼこの芝の上でばったーんと転んで、
でもにこーっと笑って、また走って抱きついてきてくれたときだったり、
キッチンのすぐ外にハチドリがいるのが見えたときだったり、
パートナーとああしたい、こうしたいと話し合って、
意見が食い違ってむくれたりもするけど、最終的に同じ思いを共有できたときだったり、
とささいな瞬間です。
これは多分、自分から求めたつながりがゆっくり積み上がってきたから
ではないかと思うのです。
家族や友人との、そして大地とのつながり。
これはすなわち、自分がいろいろな活動を通して表現してきたつながりを
自分で体感できてきているのではないだろうか、
それを体と心でしっかりと感じ取れるようになったから
幸せだと思える瞬間が増えたのでは、
そしてそれこそがスローに生きるということなのではないだろうか、と。
つまり、私にとっての「スロー」というのは幸せの素なのですね。