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 2010年9月 3日(金) 09:50 JST

マヤナッツプロジェクトとスロービジネス


マヤナッツプロジェクト「その3」です。
ビジネス展開に関するお話、
大田さんが感じるスロービジネス&フェアトレードのエッセンス、
今後の構想など。



「マヤナッツプロジェクトとスロービジネス」
大田美保(SBS5期生冒険コース)
聞き手:後藤 彰(SBS1期生冒険コース)

――SBSならではのチームワークでマヤナッツプロジェクトは進んでいるようですね。
今後の販売路線や販売方法はどのように考えていますか?

大田:継続的にデモ販をしていきたいと思っています。
横浜のプランツでデモ販をさせてもらったら、
銀座にもプランツのお店があると分かりました。
8月にまた横浜プランツでやらせてもらいます。
銀座でもデモ販をやりたいですね。
こういったつながりを大切にしながら、
マヤナッツを通してグアテマラのことを伝えていきたいと思っています。
今までは、アポ取りをしたり、飛び込みで営業していましたが、そうではない路線ですね。
つながりを辿っていくと、時間はかかるのですがその方が確実なんですよね。
今は「急がなくて良いな」という実感があります。
正に、スロービジネス的ですね。

――スロービジネスということを大田さんなりに考えるとどういった特徴がありますか?

大田:このインタビュー依頼を受けた時に、
「私のやっていることってスロービジネスなのかな?」
「そもそもスロービジネスってなんだろう?」って振り返ってみたんです。

以前、神奈川県で営業活動をした時に、
とあるお洒落で人気のあるお店で言われたことがあるんです。
「そんな風にやっていっても、時間が掛かるよ」「置いても良いけど、あまり売れないよ」
「大きなところに、持っていって、良いものなら売れるよ。今の路線では時間が掛かるよ」
って。そして、「大手を紹介するよ、メディアにもつながりがあるからそこにも行ってみたら?」
とも言ってもらったんです。

別の場面では「今のプロジェクトは言葉は悪いけどお遊びのレベルなんじゃないの?
サークルレベルに見える。それでは、日の目を見ない。」って言われました。
「起業を真剣に考えて、編集や広報のプロの手助けをもらったらもっと広がるはず」と
打診をされました。

こういった助言はとてもありがたいものです。
私自身も「そうだよなぁ」とちょっと心動かされるような場面もあったんですね。
けれども、なんだかその路線はスッキリしない。
モヤモヤと気持ちが落ち着かない感じだったんです。

その後その意味がハッキリしてきました。
「自分はそういった路線は求めていない」ということが分かってきたんです。

例えば、大手の販売業者に持ち込んで大々的に売れたとしたら、
大手企業がグアテマラと直接やりとりすることになると思います。
多分、栄養素をアピールしたり、面白いネーミングを付けたり、
広告をどんどんしたり、そういったことで売り込むでしょう。
確実に売れてマヤナッツが広がるかもしれません。

でも、それはグアテマラの森やそこに暮らす人々、文化などとは関係なく
商業ベースに乗せることでしかないと思うのです。

――なるほど、大切な指摘ですよね。一時的には売れるかもしれないけれども、
下火になったらすぐに撤退するでしょうしね。
その際には現地の人の生活や文化、製造に向けての投資などお構いなしですからね。
「流行りは終わった」と言って撤退しますよ。
そうではない地道なやり方がフェアトレードやスロービジネスの大切な要素なのでしょうね。

大田:そうなのですよね。
とにかく売れれば良いというスタンスではないのですよね。
だから前にも言いましたが
「私が売りたいのはマヤナッツではない」ということになるんです。

でも、現地の向こうの人はたくさん売りたいんですよね。生活もありますし。
「ミホの追加注文が来なければ、他に売るわよ」ってな感じで強気なんですよ。
気をつけながらやらないといけないなぁ、と思っています。

もうひとつ、スロービジネスを考える上で大切なのは
やっぱり仲間と一緒にやれているということです。

一緒にモノをつくっていけるワクワク感や一体感がとてもあるんです。
と?ってもたのしいんですよ。

モノとモノとの関わりではなく
人と人との関わりなんですね。

マヤナッツプロジェクトが人とのコミュニケーションの場であり、
学びの場、さらにはコミュニティになっています。

マヤナッツを通して、その人のことを知っていく。
なんだか、チームのメンバーたちがとっても愛おしくなってきています。
このプロジェクトにはビジネス以上のものがあるんですね。
「幸せだなぁ」としみじみ感じちゃいます。
「これが本当にやりたかったことなんだなぁ」と思っています。

――なるほど。マヤナッツを通して、本当にいろいろな
広がりとつながりが生まれているんですね。

大田:そうなんですよ。マヤナッツを中心にして、現地の人、お客さん、
チームの仲間、そういった人と人との豊かなつながりが生まれています。



先日、現地への電話をしていて、日本ではこんな動きになっているんだよ、
という話をしたんです。そしたら、現地の人も喜んでくれるんですね。
ちょうど、その日がたまたまリーダーの誕生日だったらしくて
「こっちでは今、みんなで誕生日料理を作ってるのよ。」
「誕生日おめでとう」とお祝いを言ったり、向こうの愉しそうな声が聞こえてきて、
「私もその場所にいて祝えてるような気分だよ。」と話しました。

彼女達はマヤナッツに出会うまでは、病気がちだったり、
家事だけで家からでることもなかったり、
毎日家族の世話だけ、貧しくて働きたくても場所がない、
子供に必要なものを買ってやれない、食べさせてやれない、社会との接点がない、
夫がよくなくても我慢するしかないというような状態でした。
でも、今や生き生きと輝いているのを見たり、聞いたりすると
なんだかそれだけで嬉しくって。「幸せがつながっていく。連鎖していく」という
感覚がありますね。
そんな幸せの連鎖が、日々の暮らしの中でマヤナッツを使う時に、
グアテマラのことを想像したりするなかで生まれると素敵だなぁ、と思っています。



――長時間インタビューにお付き合いくださりありがとうございます。
最後に、今後の展望を簡単に聞かせて下さい。

大田:こっそりと温めている計画があるんです。
08年12月に私はグアテマラに行くのですが、
それに合わせてグアテマラツアーをやれたらいいなぁ、ひそかに思っています。
チームのメンバーもとてもグアテマラに興味を持ってくれています。
ツアーを出すということは、森を守る活動を始めた時からの夢なんですよ。
まだどうなるか分からないのですが、実現できたら良いな、と思っています。





それと、徐々に注文が増えてきて袋詰めや
ラベル貼りなどの作業量が増えてきているんですね。
スロービジネスなんだけど、けっこう忙しい状態になっています。
随時お手伝いの人を募集しています。

私は山梨に住んでいるのですが、
東京の新宿から高速バスで1時間ちょっとで来れるんですね。
少人数でマヤナッツ合宿なんてものも出来たら面白いなぁ、と思っています。
畑もあるので、農作業とマヤナッツ作業と話し合いや交流と。
小さい規模でやってみたいなぁ、と思っています。

――仲間がいればそういったことも実現していきそうですよね。
スロービジネスの大切な要素のひとつに「苦楽を分かち合える仲間が居ること」
があるなぁ、とお話を聞いていて思いました。
長時間ありがとうございました。

大田:こちらこそありがとうございました。
「グアテマラの森とひとといのちを育むマヤナッツ」ぜひいちどご賞味ください♪

マヤナッツプロジェクトHP
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