半農半生理解剖学講師の野見山文宏さん(SBS2期生)に
「スロービジネス」というテーマでエッセイを書いてもらいました。
半農半X(エックス)を地で行く野見山さんは
SBSにいつも新鮮な視点や鋭い質問をもたらしてくれます。
「スロービジネスは流れに寄り添ういきかた」
野見山文宏(
Unplug-lab Japan 代表・SBS2期生)
僕の仕事は、東洋医学のセッションやカラダのワークショップをすることです。
月のうちの10日くらい東京や地方でWSを行い
残りの20日は伊豆で波乗りをしたり
自然農の畑で野菜を育てたりして過ごしています。
カラダ・自然農・波乗り。
それらは一見、バラバラに見えるのですが
その底流には共通する一つの大きな流れがあります。
カラダでも
波乗りでも
自然農でもいいのですが
何か一つのことを深く深く突き詰めていくと
そこには自然の創り出したものに共通する
シンプルで美しい法則が見えてきます。
東洋医学で「タオ」と呼ばれるその法則は
潮が干満を繰り返すように
野菜たちが、芽吹き・繁り・実を結び・枯れて果てていくように
僕達が生と死を繰り返すように
自然の創り上げたもの全て
・・・・・
カラダも・野菜も・波も
国家や文明・この地球や宇宙でさえも、
それら全ての底流を貫く流れです。
全てはこの「タオ」に導かれながら進化の螺旋を進んでゆきます。
タオに寄り添うとき、僕達はとても自然でスムースです。
波乗りなら、グングン加速していくだろうし
畑なら豊かな実りに恵まれるだろうし
カラダは健やかで心地いいでしょう。
海に入ると、そんなことを身をもって知ることができるんです。
少しでも波に逆らおうとすると、あっという間に持っていかれて
ぐるんぐるんに巻かれて叩きつけられ
パンツの中まで砂まみれのボロボロ・・・。
カラダを通じて、何度もそんな経験を繰り返し
心の底から「ああ、波にはかなわない!」と思えた時
僕達は波をリスペクトし、その流れに寄り添うことでしか
生きられないことを思い知るのでしょう。
東洋医学や自然農もまた同じ立ち居地をもっています。
カラダや畑がどんな方向に向かおうとしているのか?
そこから立ち現れるであろう、まだ見えない流れに耳を澄ませ
そこに全てを明け渡し委ねるのでもなく
かといって、何かを無理やり変えようとするのでもなく
流れにそっと寄り添うありかた。
僕は、そんなことをカラダというリアルな体験を通じて伝えたいと思っています。
東洋医学では 「最高の医者」についてこんなことを言っています。
病気になった人を治す医者は へっぽこ医者だ。
病気にならないように指導する医者もまだまだ。
最高の医者とは、タオを説き、この世界の全てを調和させる人のことなんだよ、と。
きっとスロービジネスとは
そんな医者になるための学びなんだと思っています。
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