―はじめに、SBSを知ったきっかけは何だったのですか?
伊藤: まず、スロービジネススクールを扉を叩くことができたのは、
本当に運が良かったと思っています。

私は、小さい頃に、テレビの特集を見て以来、環境問題に興味を持ち
ました。
大学進学の際にも、環境のことを勉強できる学科を専攻し、大学院まで進みました。大学3年生の時に母を亡くし、それからは、環境と健康の2つを意識し始めました。が、就職活動する時に、自分は何をやりたいのか?本当に悩みました。結局、工学部ということもあり、水処理関連のメーカーに就職しましたが、どこか、心の中では、「何か違う」という思いが残っていました。社会人になっても、大学院時代に知った「スローフード」を実践したいなという漠然とした夢みたいなものは持っていました。
今、振り返ってみると、この頃には、スロービジネスの扉を開く 「鍵」は持っていたんだ
と思います。ただ、扉が見つからなかった・・・。
社会人になって、仕事にも慣れ始めてきた1年目の11月くらいでしたかね。周りの同期と比較して、残業が少なく、自分の時間が作れていたので、何か資格の勉 強でも始めようと思っていました。
そこで、本屋で手に取った、「日経キャリアマガジン」。巻頭に辻さんが特集されていました。
ビビっと衝撃が走ったのを今でも覚えています。
僕のやりたかった仕事はこういうことじゃないのか!!
急いで帰って、ネットで検索したら、まだ1ヶ月弱、SBSへの 申し込みに余裕がある!!
すぐに課題図書申し込み、晴れて、SBSの学生になることがで きました。
最初にも言いましたが、本当に運が良かった。本屋に行くタイミン グ、手に取った本、全ての偶然が重なって、スローへの扉を見つけました。ちょっとズレていたら、ファーストな世界へ加速していたかもしれなかったですからね。運が良いですよ。

ーSBSに入って、変化したこと、良かったことは何ですか?
伊藤: 変化したことにも繋がっていくのですが、良かったことは、や
はり「人との出会い」ですね。普段はインターネットを通じたつながりしかなく、実際に顔を会わせる事も年に数回だったのですが、SBSのネットワークからできた、繋がり、出会いが、何にも代えがたいものとなっています。
ーその出会いがどんな変化をもたらしましたか?
伊藤: そうですね。SBSのネットワークから、地元にある別の
ネットワークを知る機会があり、そこで、ストローベイルハウスのワークショップに参加しました。
ECOと農と住を考える良い機会になり、将来住む家は、自分で作った米の藁でストローベイルハウスができたらなぁなんて夢が出来ました。
その夢の第1歩となるのかまだ分かりませんが、去年、人生で初めて、 米作りを体験しました。SBSに入る前には、自分が米作りを体験するなんて想像もしていませんでしたよ。
ー米作りの話が出てきましたが、詳しく教えて下さい。
伊藤: はい。SBSの合宿で、半農半Xの塩見さんにお会い して、半農半Xのスタイルが自分の生きる道、羅針盤みたいなものを直感しました。それ以来、拝読させてもらっているブログで1000本プロジェクトなる米作り体験の募集があったので、「農」への第一歩として、このプロジェクトに参加しました。
実際に体験してみると、無農薬の大変さが分かります。草の勢いはすご いですね。太陽の恵みは稲、草関係なく降り注いでいることを実感しました。
あと、気づいたのが、オタマジャクシの多さ。クモもトンボもたくさん 生きています。ザリガニも発見しましたね。虫たちに、「危ないからどいてよー」なんて語りながら草取りしていま した(笑)

塩見さんに聞いて初めて気づいたことですが、「手のひらを太陽に」の
歌詞に出てくる一節で、
ミミズだって、オケラだって、アメンボだって
みんな みんな生きているんだ 友達なんだ
という部分。田んぼや畑にいる虫たちなんです。
2番にはトンボとカエルが出てきます。
昔の人たちは、自然と一体となって暮らしていたんだ。センスオブワン
ダーを持っていたんだということに気づきました。
自分もそんな視点を持てたらなと思いましたね。
ー半農半Xに向けて、米作り体験されましたが、最後に、今後の 展開を聞かせて下さい。
伊藤: はい。米作りを体験しましたが、まだ体験レベルです。もっと もっと農の世界を知りたいと思うようになりました。米でなく、野菜も作ってみたいですね。
とにかく、1年通して、農作業をする。これが2008年の目標です。フィールド探しからですが。
農家に研修生としてお世話になる、
WWOOFの旅にでる
会社を続けながら、家の近郊でやる
いろいろなスタイルがあるので、今、相当悩んでいますね。
会社を辞めて、飛び込もう!という気持ちはあるのですが、まだ行動に移せていないのが現状です。
あとは、残りの半Xですね。
自分に何ができるのか?何がしたいのか?をじっくり見つけて行きたい
と思います。
(2期生 伊藤 和徳)
スロービジネスクール公式サイト
http://www.slowbusiness.org/staticpages/index.php/20080508finddoors