見本市イベントに出展してくださった村上さんへのインタビューです。
SBS学生の坂田さんとの対談形式でお送りいたします。

村上さんのプランはこちらです。
●趣味は「ゆる体操」!
坂田(以下、坂):村上さんていうと、割とスピリチュアルな感じと、ボディワークが結構得意なイメージがありますね。「なんとか体操」とかいろいろやってるでしょ?
村上(以下、村):「ゆる体操」というのを今習っています。本を見てるだけじゃなかなかわからないので、今年の春から直接指導者の方に習いだしたところです。
坂:そっちの指導者を目指しているとかあるんですか?

村:ちらっと考えたことはあるんですけど、今はスペシャリストになりたいとは思ってませんね。あくまでも自分のスキルのひとつとして高めていきたいなと思っているところです。
坂:ああ、そうなんですか。僕としては村上さんに教えてもらえたらいいなぁという目論見なんですけど(笑)ボディワークをやってみて、体動かしたり、人と触れ合うというのはなかなかいいと思いましたよね。普段大学で学生を教えていてね、そこで女子学生とつきあってるからかもしれないんですけど、ボディワークで女性に近づくと殴られそうな気がしていて(笑)肩に触れるとかね(笑)
村:どうなんでしょうね(笑)でもそういうのも克服していくのも必要なんじゃないですかね。
坂:僕が思ったのは、人と触れるのを自分はすごく怖がってたなってこと。
村:私も昔は結構そんな感じでしたけどね。私が入っているNPOでもボディワーク系のことをやることがあって、男性は恥ずかしがっている人が多い。ところが、女性は全然そんなことなくてすごく楽しそうにやっている。「なんやこれ、遠慮してたら損だな」って思って。それで自分も、バカになるっていうわけじゃないけど、自分を奮い立たせて、恥ずかしさをよそにやって楽しさを、ってやっているうちに段々慣れてきました。女性と手をつないだりっていうのも意識することなくて、ただ場を楽しむっていう切り替えができるようになってきましたね。
坂:ちなみに参加しているNPOっていうのはどんな団体なんですか?
村:000地球大学っていうNPOです。名前の通り、地球が学び場という感じ。生涯学習みたいなものですね。方向性としては、持続可能な方向に社会を変えていきましょうということで、SBSと似ていますね。
●「子どもたちのまちづくりビジョン」へのきっかけ
坂:そうなんですか。見本市の話に入っていこうかと思うんですが、見本市では、「子どもたちの将来に光あるビジョンを―13歳のためのまちづくりビジョン」っていう内容だったでしょ。それはそのNPOの活動とも関わっているんですか?
村:そうですね。今まで自分がやってきたことというのは、みんなつながってくるんで、そのNPOに携わってきたことも影響を受けていると思います。ただ、「何が影響してきたか」って答えるのは難しいんですよね。今までの自分の人生全てが反映されているので。
ただ、ひとつ自分の中で大きく影響を受けたものというのはあって、それは、鳥取に住んでいたときにずっとやっていたボーイスカウトの指導者としての体験でした。子どもと接する機会が多かったんですが、昔の自分の現役時代と比べると、子どもたちの個性があまり出てこなくなってるように感じられるようになってきたんです。「これは何だろう?」って考えるうちに、ボーイスカウトの枠を超えて、教育への関心がわいてきました。学校のあり方、子どもに対する親のあり方だとか、そういうことに関心が高まってきました。
いろんな本を読んだり、講演会を聞きに行ったりするようになって、そのうちに自分自身にも子どもができて。家族の中で子どもとどういう風に過ごしていくかっていう実体験を交えながら考える時期がありました。その中でSBSに入ったのですが、今回、見本市イベントの話が出てきたときに、「自分がやるなら子どもたちの教育だな」って思いました。「やってみたいな」っていう思いがすっと出てきて、今回出展させていただくことになったんです。
坂:ボーイスカウトっていうのは、子どもたちとつきあう教育なんですか?
村:はい。「ボーイスカウト教育」って言うんですよ。野外活動を中心にしているところが一番大きな特徴ですね。山、川、海とかフィールドに出かけてそこでキャンプをしたり、サバイバル的なことも習いながら、料理も自分たちでするし。その中で、自分ひとりでも生きていける力をつけるっていう目標も根底のひとつにありますね。それからリーダーシップです。班をつくって、リーダーを決めて、役割分担を決める。班は5人くらい。その5人ひとりひとりが自分で責任を持ちながら、全体の流れでそのときの目標に向かっていくっていう体験を野外活動を通じてやるんです。そして大人になって社会に出たときにリーダーとして活躍できるような人材を育てたいという、そういう大きな目的もあります。
坂:ずっと教育に関わってきているんですね。その中で、「もっとこういうものを」ということで出したのが、今回のビジョンでしょう?とすると、今までの流れの延長上で見本市という機会が来ているんだろうなという気がします。
●見本市に参加して―発信のきっかけに
村:ええ。今回見本市の話が出てきたとき、「ちょっと自分にはハードルが高いかな」って最初思いました。でもすぐに、「これは自分自身をステップアップさせる、ある意味踏み台的な場だな」と感じたので、出展させていただけるならやってみたいなと思って、応募させてもらいました。
今までボーイスカウトとか、地域の子どもたちと町内会で何かやったりする中で、もっと今までの自分の経験を生かしたことをやれないかと考えていました。今回見本市で出したのは、それを政策レベルにまで高めていければいいなと、そういうビジョンを念頭に置いていました。「そこに行くための最初のステップを今踏んでいるところですよ」、というところをみなさんに知っていただくという感じになったかなと思っています。
自分が「こう考えてるんだ」というのを今までなかなか人に向けてしゃべってこなかったので、そういう意味で見本市にはSBS以外の方たちにも来てもらえて、外部の方たちに発信できたところがよかったです。自分自身思っていることを発信してこなかった弱い部分をすごく感じていたので、今回はすごく自分にとってチャンスだと思い、出展させていただきました。
●事業としての骨組みを考える
坂:参加してみて、その思いは伝わりましたか?
村:終わってみて思うのは、自分が準備してきた以上のことは伝えられないというか、自分の状態が反映された話の内容になったなって思いました。だから、参加者の方の反応もそれに伴った反応だったのかなっていう感じがしますね。
自分がもっとその部分を準備できればよかった、そうしたらもっとこんな反応をもらえたのかなっていう反省点を受け止めることができたので、そういう意味で自分に何が足りなかったのかを確認することができました。その意味では収穫もあったと思います。
坂:それは、具体的にはどういうところの問題だったんですか?
村:自分の考えの深さだとか、自分自身が正直まだ、骨組みがしっかりとこういう感じでこういう風に事業としてやっていきたいんですよっていうことをしっかり伝えられなかったって思ってるんです。問題というか、まだまだ骨組みがあまりできていない、ビジョンに向かう初歩の初歩の一歩を踏み出したところくらいなので、自分のそのポジションを確認できたなという感じです。
坂:それは例えば、まちづくりビジョンを具体的にどう伝えるかっていう部分でしょうか。たとえば絵本なのか、学校づくりなのか、政策提言なのか、その軸足がまだはっきりしていなかった、と。
村:(プレゼンの中の資料で)チャートで見てもらった中に、「持続可能な社会を実現したい」っていうのが究極的な目標としてあります。その手前のところで、政策的なところで実現できたらいいなということがあるんです。政治とか行政に自分の考えが反映されるというのが大きな目標としてあるわけで、そこに至るまでのツールとしてビジネスプランを考えなければいけない。その辺が一番悩んだところで、じゃあ何をもって収益とするのかというところが、ちょっと定まりきれないままの出展となってしまったというところがあって。
その中で、絵本というツールがひとつあるんですけど、それは一番収益を生むことができるかなと考えています。ひとつの方法論として出させてもらったというところで。学校というと今度は夢のような話なので、今回に関しては、学校については事例の紹介をさせていただきました。こういう学校(ロシアの例)がすでに存在していて、学校をやるならこういうことができたらなっていう自分の希望を…
坂:ロシアの例を実際出したんですよね。
村:そうですね。それを知ってもらうっていう意味で今回は出させてもらったところが大きいです。
坂:ちょっと聞いてみたいんですけれど、スロービジネス見本市ということで、やっぱりビジネスプランというのは意識したんですか?
村:そうですね。今回はビジネスとしてプランがしっかり固まっていなくても、ビジョン的な部分での出展でもOKということを確認の上で出展させていただきました。ただ、ただの夢として出すというよりは、苦しいとは思いながらも、ビジネスに向けて進もうとしている自分はいるわけなんです。そのためのステップというか、頭の思考回路も働かせて出展したいなというところがありました。ちょっと苦しかったかもしれないんですけど、考えてみて、こういうビジネスはどうかなという提案として、絵本のお話をさせてもらいました。
坂:村上さんの話はNPO的なものというか…
村:自分でもそういうニュアンスが大きかったんですよね。でもNPO的だとしても、そこで収益を生むということは必要になります。会社をつくって企業的な事業としてやっていくよりかは、NPO的なところにおさまりやすいのかなというのはありますね。
坂:そうですね。ビジネスというより、寄付で対応できそうな気もするんですが。その辺としては、ビジネスとしてお金をきちんと集めていきたいという気持ちはあるんですか?
村:自分の望むものが実現できればいいわけなので、正直に言うと、今回のプランで必ず自分の事業を会社でしなければならないということにはこだわってはないんですよね。それにこだわるよりも、自分の実現したいことをまずははっきりさせていって、外部に向けて発信していくということをしっかりやっていきたいです。どういうビジネスモデルになるのかということは、その後で固まってくるのかなと思います。なので、あえてそこにこだわるよりかはまず自分のビジョンの骨組みをしっかりさせることが段階としては先なのかなという感じがしています。
坂:なるほど。自分の今の段階を知れたという意味でよかったと。
村:そうですね。
●「まちづくりビジョン」今後に向けて
坂:これからどういう展開になるんでしょうか。
村:(プレゼンの中で)エクアドルの民衆議会という例を出したんですけど、この民衆議会では子どもの意見をきちんと政策に反映させているということが行われているんです。今回見本市に出展するにあたって、「こんな内容で出展しようと思ってるんですよ」と地元の付き合いのある人たちに話していく中で「それいいね」っていう反応をされる方がいらっしゃって。そこから発展して、今住んでいる自分の地域で子どもたちから意見を吸い上げるという仕組みを実現させようよ、という動きが始まったんです。自治体の会長の方がすごく乗り気で。どういう方向でというのはこれから詰めていくところなんですけど、この部分は実現できそうな気がしていますね。
坂:へえ、すごいですね。村上さんって、大阪に引っ越してきてもう1年経ちますっけ?
村:もうちょっとで1年ですね。4月1日に引っ越してきたので。
坂:1年しか経ってない人の話を自治体の人が普通聞きます?
村:そうですね(笑)大阪に引っ越してきて、地元に根をはやしていきたいなと思っていて。ここでも子どもたちの町内会行事みたいなものをやっていてそこにスタッフとして入らせてもらったんです。その活動の中で子どもたちのことをすごく考えてらっしゃる人たちと引き合わせてもらえる。そういう場に参加させてもらってると、同じ思いを持っている人との出会いにつながってくるので。やっぱり行動に移すっていうことがすごく大事だったなって。
坂:すごいなぁ。これから、村上さんの活動から目が離せないですね。僕も村上さんと似たようなことを考えているので、是非協力していきたいなと思っているんです。これから連携していきましょう。
村:はい、よろしくお願いします。
坂:時間ももうなくなってきたんですけど、何か最後に一言あります?
村:そうですね。今回見本市に出展させていただけたのは、冒険コースというのもあったですけど、最初にもお話したとおり、今の自分にはハードルが高いのかなって思ってたけど、「やっぱりこれを伝えたい」と思って出展させていただきました。SBSの学生の中で同じように考えてらっしゃる方も、来年やるときには、思い切って応募されたらいいのかなと思います。
坂:後輩への呼びかけですね。
村:自分みたいな境遇で、どうしようかとためらわれている方には、ぜひオススメというか、思い切って出てみたらどうかなと思います。
坂:そうですね。村上さん、今日はどうもありがとうございました。
村:はい、ありがとうございました。